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そして、私をここまで案内してくれたのは井上源三朗さん。
ニコニコしていて穏やかな人。
原田さんの横に座っていた人は藤堂さん。結構明るい。
宜しくね、なんて可愛い顔で言われちゃって・・・うふ。
新撰組ってもっと静かで暗いと思ったら、明るい人が多いんだね。人斬りじゃないみたい。
「えっとね、今居ない奴がトシと総司と・・・」
「歳と掃除?」
「いや、全然ちがうから!名前だから!」
なんだ、名前か。
いきなり歳と掃除って何だろうって思ったよ!ビックリしたよ!
「あと、一君と芹沢先生?」
「おお!そうだな!山南君はすぐ帰ってくるって言ってたし・・・。悪いけど今居ない奴はまた後で挨拶してくれるかな?」
「はい、分かりました」
こうした会話をし終えて、井上さんに部屋へ連れて行ってもらった。
案内された部屋は、日当たりが良く、気持ちが良かった。
「気持ちいいですね!」
「そうですね~、ここが1番いい部屋ですよ!隊士の皆さんが樫木さんにって」
「私のために・・?何か悪いですね・・・・」
「いや、自分達の為に働いてくれるんですから!」
そういって井上さんは微笑む。
ここ、いい人ばっかかも・・・。
この後、残りの人たちの挨拶でそんな思いも崩れる出来事が起こるとか思わなかった。
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