逃亡

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40代のおちゃらけた店長。 若い茶髪の従業員が6人程の、 カウンター中心の小さな店。 カラオケがあって値段設定は安く、 アットホームな雰囲気だった。 代表は30歳、 イケメンのナルシスト風な男。 代表は皆に『隆さん』と呼ばれていた。 なんとなくだけど、 代表とはソリが合わなそうだった。 代表は俺が歌舞伎町で働いてた事を知ると、 「ふうん、そう」と言って、俺の頭の上から足先に視線を滑らせた。 その態度に男特有のイヤらしさを感じたけど、 俺はこの店ではド新人なわけで、そんな事には素知らぬ顔で平常心を顔に貼付けていた。
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