第四話

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「でも、もうカルンには頼れない…」 ラシルは寂しそうにポツリと言った。 「お前は知ってたんだろ、カルン殿が生まれ変わりだということを」 「うん…サランが何でカルンを護り続けてたのかも解ったけど…カルンは俺を護りたかったって…俺、迷惑しかかけてないのに」 トラスは、この言葉でカルンが何も告げていなかったことに気づいた。 「カルン殿が、お前を護りたかった理由を聞いてなかったのか」 「理由?弟子だったから、あ、違うか、光の長の後継者だから?」 「本当に知らないんだな」 「はっきり聞いたことないから」 「魔法は関係無いんだ。最初に会った時、お前は魔法使いでは無かったろう」 「うん」 「占い師であるお前の中にあった悩める者を導く希望の"光"を護りたかったそうだ。その"光"に癒されたから、と」 ラシルは、カルンが死する時に言った言葉を思い出した。 …癒しの光で包んでくれた… 「あれは…そういう意味だったんだ」 「守護者として戻ってきてまで、護りたかったんだろう」 「カルン…」 「お前は魔法使いである前から、すでに光の長の務めを果たしていたようだな」 「え?」 「未来視の力で、人々を希望の光で照らすのが、光の長だからな」 ラシルは驚いたような顔でトラスを見た。
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