閑話休題(1)

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一人立ちしてからは、光の村を拠点にしながらも、定期的に闇の館を訪れ、賢者会議に出席するために、足早に廊下を歩く姿を見かけたが、忙しそうで以前のように見習いたちと話している姿は見かけなくなった。 夏の盛りが過ぎた頃、突然、師匠たちの助手を務め始めた。 いつもなら会議が終われば、即、館を後にしていたのに、この時だけは長く留まっていた。 師匠たちに、請われて光魔法の手本を見せてくれた。 「光魔法使いの一番重要な役目である豊穣の魔法をやります」 少し緊張したような、照れたような面持ちでそう言うと、空中に光魔法で魔法印を描いて見せた。 初めて実際に見た光魔法は、眩い輝きを放っていて綺麗だった。 その後、師匠が教える闇魔法も実践して見せ、ほんとうに二つの属性を使いこなしていると判った。 修練が終わると、芝生に座り込み、見習いたちの質問に、楽しそうに答えていた。 さすがに様付けで呼ばれることには慣れたようで、前みたいに即座に断りを入れることは無くなっていた。
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