第一章『絵本の国』

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リーバー自身、どちらかと言えばリメエアを護ると言うより、彼女の部屋を護っている感覚だ。 ……むしろ、そう考えていなければ、虚し過ぎて職務放棄をしてしまうからだ。 「……はぁ」 リーバーは、騎士としてあるまじきため息をつくと、銀のヘルムを外す。 そこから現れたのは、金髪を短く切り揃えた、他人に好かれそうな好青年。 だが、その表情は険しく、額にシワを寄せ、実に呆れた表情になっていた。 ……リメエアには、人間不信ともう一つ問題点がある。
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