第一章『絵本の国』

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そもそもジャージ姿の女王と言う時点でアウトな気がしなくも無い。 だが、彼女は実にナチュラルにそれを実行しているのだ。 まるで仕事の書類の様に、一ページ一ページを丹念に読み進めて行くエリザード。 足元には大量の漫画が散乱し、エリザードにとって最適なスペースと化している。 「やはり頼んでおいて良かったな。日本で発売されても、こっちで発売されるのにはラグが起き――」 「――だから毎回謎の出費があったのですね」 背後からの突然の男の声に振り向くエリザード。 そこには、騎士団長と呼ばれる紳士が呆れた様に突っ立ていた。
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