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ちなみに、立花は姉と二人暮らしをしている。飯やら洗濯は姉がやってくれるらしい。
七海はまだそういう家事には無縁だ。たまに、七海の手料理が食べたいと思うが、叶わぬ話。
「そういえば、お前んとこの妹って彼氏いるのか?」
立花が訊いてくる。
どう返せばいいのか困る。
「あー…いないんじゃ…」
つい、そう答えた。
あながち間違いではないが。
「んーそうか…。な、ならさ、俺とデートさせてくんね?」
は?という気持ちが現れる。
立花は明らかに動揺というか、緊張している。──デート、か…
「だ、だめなら…」
…言ってみるのも良さそうだ。
「分かった、今日言ってみる。結果はメールで」
続けて付け足す。
「だから、仕事始めろ」
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