Act.2 -離別-

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徐々に駅から離れる列車のように、俺たちの気持ちも離れていってるのかもしれない。 何かあってほしいと願いながら、携帯をパカパカ開いて閉じてを繰り返す。 そんなことをしても何も変化がない。メールは来ないし、当たり前ながら電話も来ない。 電車が、まさに今の俺の気持ちを表すように不規則なリズムで揺れている。 なぜ駅に残ったのか。 七海なりの拒絶反応? そうとも考えられる。 だとしたら俺も、 成長しなければならないのかもしれない。 いつの間にか、電車のスピーカーが自分が降りる駅への到着を知らせていた。
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