Act.1 -日常-

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俺は自転車にまたがり、後ろに七海を乗せて全速力でこいだ。 「え、ちょ、兄ちゃん速いって!」 速すぎるのが怖いのか、七海は俺の背中にしがみついてきた。 道路の段差で自転車が小さく「ガタン」となるたびに小さく「ひぃ」と言う七海が面白くて、つい段差のあるラインを通ってしまう。 「兄ちゃん、あぶ、ないって!」 後ろからそう聞こえても気にしない。俺は全速力で走り続けた。
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