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「間違いない。嘉奈ちゃんに憑いているのは狐だ。」
狭間がきっぱりと言い放つ。
嘉奈は怖がるどころか、嬉しそうに笑った。
「じゃあ狐に会えますか!?」
「それは出来ない。」
嘉奈は不服そうにオレンジジュースをがぶ飲みした。
なるほど、元気が無かったのは狐かどうか心配だったからか。
「でも狭間、狐の霊はやばいんだろ?」
「もちろん祓う。ちゃんとしたやり方で。ただ嘉奈ちゃんの場合、狐が姿を隠している。姿が見えなきゃ祓えない。」
「てことは狐を引きずり出すってことか?」
「正解。まあしばらく普通に生活してみてよ。」
オレンジジュースを飲み干し、僕と嘉奈は店をでた。
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