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次の日、学校に行き
裏庭で知念に呼び出された。
「なんだよ」
「あのさ、……昨日、言おうかと思ったんだけど……僕、中3の冬にレイプされたんだ。そのときに膝と肘を痛めて、それから体操もしてない……彼氏がいないのもそれ。山ちゃんにはわかってほしくて」
知念はまだ、
忘れてないのだろう。
いや、忘れられるはずがない。
俺は何も言わずに
涙を流す知念を抱き締めた。
知念は声を押し殺して泣いた。
そのふたりの姿を
裕翔は3階から見ていた。
裕翔の目からも涙が
ひと筋流れた。
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