*高校3年 秋…2*

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裕翔は手術室に 入れられていた。 俺はひたすら裕翔が でてくるのを待った。 おばさんもおじさんも すぐにやってきて待っていた。 みんな無言でひたすら 裕翔を待ち続けていた。 そのとき、 俺の携帯が光った。 大ちゃんだった。 「……はぃ」 「山田か?最近学校きてねぇけど、どーしたんだよ」 心配そうな大ちゃんの声を 聞いて安心したせいか、 俺は涙を流した。 「山田?」 「……どーしよう大ちゃん……裕翔……裕翔、死にそうだ……裕翔がいなくなっちゃう……いなくなるんだ……」 出せる声を ふりしぼり話した。 大ちゃんはきっと 意味がわからなかったと思う。 病気のこと何も 話してなかったから。 だけど、大ちゃんは 俺の話を聞いてくれた。 ___
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