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その後、俺は7組に行った。
「あっ!山田くん!!お・おはよう!」
なぜか顔を赤く染める知らない子に、
「田中いる?」
静かに訪ねた。
教室の奥から髪の毛を
金色に染め、腰パンをした男が出てきた。
「あれ。学年トップクラスのイケメンの山田じゃん。なぁに~?」
無駄に近寄ってくるその男に俺は低い声で答えた。
「お前、裕翔に何した?」
「あぁ、中島くん?なんか子供の顔がみたいから金くれっつったらメッチャくれたから昨日の夕方にもっとくれっつったの。したら、なんかもうないって言われたから、軽くヤキ入れただけよ」
髪の毛をいじりながら軽く言うこの男を、今なら殺せると思った。
俺は田中の胸ぐらをつかみ、壁に押しつけた。
「っつ!いてぇよ!!何すんだよお前!!」
「うっせぇんだよ。裕翔のにしたこと以上のことをしてやる」
俺は今まで出したことのないほどの低い声がでた気がする。
田中を床に放り投げて教室をあとにした。
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