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目を覚ますと涼ちゃんがいた。心配そうな顔。
ここはどこ?
周りを見渡すと自分の部屋。
そうか、家の前で倒れたんだった……。
「大丈夫か?」
「平気……」
涼ちゃんに言ってしまった。
ずっとずっと隠してたのに……HIVだってこと。
他の誰に知られたって構わなかった。
涼ちゃん以外には。
好きな人以外なら……。
「もう、さっきの気にしなくていーから」
「え……?」
「やっぱ中3にもなって行きも帰りも一緒って嫌だよね。気づかなくてごめん。裕翔好きな奴、できるよね。やっぱ周りの目、気になるでしょ?本当にごめん。」
涼ちゃんは苦笑いして言った。でも、すごく悲しそうな顔………。
違う。違うよ。
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