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少しずつ、寒くなって、だんだんコートを羽織らなくちゃ過ごせないようになってきた。
今日も、家を出て、隣の涼ちゃん家のチャイムを鳴らす。
すると、
いつものように涼ちゃんのおばさんが出てきて、いつものように私に
「ごめんね、いつもバカ涼介が」
って謝る。
そしたら、涼ちゃんが奥から出てきて、
「ごめん!」
って寝起きの顔で、また謝る。
僕はニッコリ笑う。
「いいよ。行こう!」
って言ったら、涼ちゃんは僕の手を引いてニッコリ笑う。
繋いだ手は、本当にあたたかくて手袋なんていらないくらい。
少し赤くなった鼻を見て、お互いに笑って、もっときつく手を繋ぐんだ。
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