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僕は自分の部屋に入り、電気もつけずに泣いた。
メールで、
「今どこ?」
なんて聞けなかった。
返事が怖くて、聞けなかった。
そのまま寝てしまっていて
目を開けると、もう12時を回っていた。
「寝ちゃったんだ……」
起き上がりカーテンを
少し開けると涼ちゃんの部屋の電気がついていた。
「帰ってる!」
僕は急いで携帯をとり
電話を掛けた。
プルルル……
「もしもし?裕翔?」
「涼ちゃん!今日も……ゲームしてるの?」
どこに行ってたの?
なんて聞けない。
せめて、これだけ聞きたい。
「あ……うん。そう。でも、もうすぐ寝るから」
……うそつき。
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