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「最近ごめんね。心配させて」
涼ちゃんは少し申し訳
なさそうに謝った。
「え……?」
「実は、友達の父さんの店で、バイトさせてもらってたんだ」
涼ちゃんは苦笑いした。
僕は、疑っていた自分がすごく恥ずかしくなったのと、嬉しさで涙が込み上げた。
「裕翔?ごめんって……」
「違う…違う……嬉しいの。本当にありがと……」
何度もお礼を言った。
「涼ちゃん、ありがとう。もう……本当に大好きだよ」
涙を止めたくても止めることができなかった。
内緒で、ひとりで頑張って働いてくれたんだね。
喜ぶように、指輪選んでくれたんだね。
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