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「ねぇ、音楽室行かない?」
式から帰る途中、
裕翔が俺の制服の袖を掴み
笑って小さな声でいった。
「…おぅ」
式が終わって、
こそっりとふたりで
誰もいない音楽室に入った。
教室ではみんなが
別れを惜しんでいるようだ。
「涼ちゃん、写真撮ろうよ!」
裕翔が、小さな声でいった。
「いいけど……」
次の瞬間、
裕翔は俺の顔の横に
顔をくっつけてきた。
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