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その後クラスで
オリエンテーションを済ませ、それぞれ解散した。
「山田ぁー」
門をくぐる直前に後ろから呼ばれた。
振り向くとマリコがいた。
「今までありがと。あのさ、知ってると思うけど……私、山田のことずっと好きだったんだ」
マリコは今までにないくらいに真剣だった。
「でも、つきあってほしいとか考えてないよ。大事な人がいるもんね」
「うん」
「だから、幸せになって」
「ありがと。マリコ」
俺はマリコに笑った。
マリコは涙を流しながら笑った。
さよならをつげ、
裕翔と手をつなぎ
門をくぐった。
これが…
俺と裕翔が一緒に過ごした
最後の卒業式だった。
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