PROLOGUE

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陽月暦00520年 この日を境に世界は変わった。 この日を境に戦争という名の深い闇に飲み込まれていく。 戦争をする者、戦争で家族を失う者、貧困に喘ぐ者、果てしなく続く戦いはまるで螺旋階段のように続いて行った。 その果てしない戦いはある一人の少女とその少女を守る騎士によって終結する。 その少女、背中に白き翼を持ち、戦禍の後、天使と崇められ世を平和に導いた。 しかし、天使の力を恐れた民により、少女は騎士と共に国を追われ、誰も近寄らぬ山に住み着き、その生涯を終える。 それから長い月日が流れた………。 『ふむ……、そろそろじゃな。そろそろ運命が動き出すころじゃ……。誰にも止められぬ、太陽と月、この両極にある正反対の二つが重なる時、世界は新たな時を刻むのじゃ……』
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