一日目~姉貴と朝~

2/2
7人が本棚に入れています
本棚に追加
/12ページ
僕と姉貴は、二人暮らしだ 両親は外国に出張しており、数年に一回しか帰って来ない そんな日々が、何日も続いて行く… しかし、僕は寂しいと感じた事は無い だって、僕の傍には彼女がいるから 台所にいる、ポニーテールの女の子 僕の姉、しろ子だ 「こーちゃん。これ。」 「お、ありがと。」 板一枚越しに、手渡された弁当の包みを貰って、鞄の中に入れた 「行って来るわ。」 のれんを退けて、ドアを開けた 「あ、ちょっと待って!!」 「ん??」 僕の襟を直し、口に飴玉を放り込んだ 「しろも、スグに行くね。」 「トロいんだから、いつも通りの、のんびりおいで。」 「うん、わかった。」 「じゃあな。」 「あ、待って。」 僕の服の裾を掴み、僕の顔を見る 「行って来ますのチューは??」 「夫婦じゃないんだから…」 「い~の。」 「ったく…」 姉貴の頭を引き寄せ、額にキスをした 「はい、行ってらっしゃい!!」 「うん。」 ようやく自転車にまたがり、学校に向かう これが、いつも通りの一日の始まり
/12ページ

最初のコメントを投稿しよう!