完全で瀟洒で総受けで

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その後咲夜は拘束から解かれ、 仕事に戻った。 念入りに掃除し、呼ばれれば紅茶を入れ、あちこち動き回る、 そんないつも通りの生活。 既に常人離れしているが、 彼女は割と常識人である。 常識人イコール苦労人。 二次元では呼吸しないと生きていけないのと同じ程度の常識である。 彼女も例外ではなかった。 突如、地面がなくなった。 そして、落下していく。 「これは……スキマ!?」 あまり見かけないがかなり印象的なため、これが何かは分かった。 別の空間へ飛ばされる筈。 落下したのは、意外なことに図書館の中だった。 さらに意外なことに、どうやら自分は牢屋の中にいるらしい。 「ほら、賞品が出てきたわよ」 「誰がですか」 「貴女」 そこにいたのはもちろん八雲紫。 それにレミリアにフラン、美鈴、パチュリーに小悪魔、霊夢や天子までいた。 小悪魔は魔導書を持って牢屋の前に立ち、結界で牢屋と自分を守る。 「小悪魔…、 できれば今の状況を教えて」 小悪魔は少し 申し訳なそうに振り向き、 「申し訳有りません、 止めれませんでした… 皆さんは弾幕ごっこで一番になった人が今日一日咲夜さんを好きにする、っていうことを思い付いて…」 「はぁ………?」「あ、この牢屋は霊夢さんと紫さんの結界つきなので能力は使えないですよ」 咲夜は盛大な溜め息をついた。 「で、この中でそれを決めるの?」 「はい。ちなみに誰に勝って貰いたいですか?」 「全員相討ちになればいいわ」 あ、なんか今日の咲夜黒い。
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