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此所はアルバスにあるアギスという大陸に存在している"魔森林"と呼ばれる森の中である。
魔森林とはS級魔物が沢山存在する光のどとかぬ深い森のことだ。
そこに、男達の声が木霊した。
「流るるは激流の龍"水龍"!」
【グギャアァ!!】
蒼い髪をした人の男が魔法の詠唱を唱えるとかなりの大きさな水の龍が現れ、S級の人外の生物"魔物"に向かっていきそれをパクリと食べてしまった。
龍の中に消えた魔物は叫び声を最後に水の龍と共に姿を消した。
「おし、こっちは終わったぞ。」
「こちらも終わりました。後はクロノスを探すだけですね。」
早く見つけないと帰れないからねぇねぇ
人の男は魔物がいないことを確認すると、クロノスと呼ぶ人物を探しに森の中を歩き出した。
なぜこの危険な森に人間がいるかというと、この三人とクロノスはギいう人物とルド"光の盾"に所属しているZランクの人物だからである。
台詞の一番最初がリンク=バーナード、二番目がセレス=フライグ。最にリュイト=ギャロップ。クロノスというのはクロノス=ランスリット
因みにこのリンク、セレスを除いた二人は学生である。
森の奥深くの唯一光が届く綺麗な草原に小さな男の子が座って何かをしていた。その男の子に名前はない。生まれた時からこの場所にいたのだ。
しかし容姿を見る限り人間ではない。
赤黒い瞳の瞳孔は縦に長細く、耳は少し尖っており爪は黒く、先の尖った細く黒い尻尾が生えている。
今は隠しているが蝙蝠のような羽が背中に生えている。
『…ん?血の臭いがする…。』
薬草を採っていたであろう手を止め、風に紛れた微かな血の臭いを嗅ぎとった男の子はゆっくりと立ち上がった。
男の子は人間の数十倍鼻と耳、目がいいのだ。
立ち上がった男の子は小走りで草原から森の中へと入っていった。
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