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失礼しましたと
保健室を出ると、
真紀が嬉しそうに、
「西野崇!西野崇!西野崇!」
と何度も呟くと、
うんと
ひとりで頷くと
「私あの母性本能を突っつくような
ボサっとしたかんじ気に入った!」
「え?」
「だから、私惚れたのよ」
と言うと、
あっ、着替えなきゃ
ほら早く行くよ
と言うと、
ひとりスピードを上げ
先へ行ってしまった。
私は、
聞き間違えたかと思い
思わずペースを落とし
前を向くと、
既に、
真紀の姿はなかった。
「そういえば、あの子…
料理も裁縫も、
家事全般得意だったわね」
と誰もいない廊下に
ポツリと呟く。
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