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パタパタと
近づいてくる足音の中に、
あっははと
笑いながら
「ごめんごめん
新技やってみたく
なっちゃって
あおなら取れるかと…」
と悪びれることもなく
かけてくる子がいた。
彼女はバレー部でもなければ、
ただのいち授業の
体育のバレーの時間にやった、
さっきの豪速球を
自慢するかのようにやってきた。
近づいてすぐに、
「大丈夫か?
あれま、
鼻血出てんじゃん!?
とりあえず、
保健室行くか?」
というと、
腰に手をあて
足に手を回すと、
すっくと立ち上がり
たちまち
姫様抱っこ
をさせられて
しまった。
一斉に悲鳴じみた声があがる
が全く気にしてないようで、
「つーことで、
先生行ってきまーす♪」
と言うと、
颯爽と歩き出す。
まさに、
コイツがさっきの
勇ましい声の主であり、
親友の真紀だった。
彼女は短髪で
顔はモデル顔負け。
肌は、
決まった部に入ってないので、
いろいろな部活の助っ人回りで
焼けた小麦肌をもち
尚且つスラッとした体型と
なんでも揃っている上に、
男顔負けの
腕っ節が
より人を惹きつけていた。
(ああきっと…
また私、恨まれる)
と思わず嘆きのつぶやきがでる。
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