373人が本棚に入れています
本棚に追加
そんなダリアに苦笑いしながら、リオは鞄からホタテを取り出した。
そして、がっちり閉じた貝の合わせ目にナイフを突っ込むと、ガチッという音と共にこじ開ける。
リオは取り出した実にちびちびと噛み付きながら、ダリアの方を向きもせずに口を開いた。
「そういえば、さっきの続きだけど……
ダリアの気になる人って、どんな人なの?」
リオの言葉を聞いた瞬間、ダリアは持っていた鞄を取り落としそうになった。
そして慌てて鞄を抱きしめると、真っ赤になって抗議した。
「ちょっと!声が大きい!」
ダリアの声のほうがよっぽど大きい、と半ば呆れて溜め息をあぶくに変えながらも、リオは続けた。
「ごめん。
で、どんな人?どこで知り合ったのよ?」
最初のコメントを投稿しよう!