ワタシの世界

海の底の女の子

これはつい最近普及され始めたもので、人魚界最大の防犯装置と言われている。

このクラゲ達は一定の毒を体内に含んでいるため、その足に触れると刺されて毒に犯されてしまうのだ。

もちろん、その毒は人魚達には無害であるように改良されている。

このクラゲ達が普及したおかげで、人間達から身を隠すことが出来るようになった。

危険の多い海中で、人魚達が安全に暮らしていく為に必要な工夫の一つなのである。

リオは仰向けに体勢を変えて、波の動きに合わせて微かに動き続けるクラゲを眺めていた。