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眠い……。
ついに睡魔に任せ、目を瞑ろうと額に手を乗せた瞬間、突然頭に衝撃が走った。
「痛っ」
大して痛みは感じなかったのだが、驚きでついそう口走ってからリオはそっと目を開けた。
目の前では、少女がリオの真上に浮かびながらにやにや笑っている。
彼女はダリア。
真っ赤な髪を綺麗に肩の辺りで切りそろえているダリアは、色白でほっそりしているリオとは対照的に、がっしりした身体に良く焼けた肌の持ち主だ。
「何寝てるのよ。
やっとお昼の時間だっていうのに」
ダリアはリオの手を引っ張って無理やり岩に座り直させると、自分は隣の席にさっさと座り込んだ。
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