ある女性の波瀾万丈の人生~。

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ねぇ、百合ちゃん、 今度から販売機種が変わるらしいわよ…。 えぇ~! そんなぁ~ やっと今の機種を把握できたと思っていたのに―。 また最初から覚えなくちゃならないじゃない~。 私はお客様に販売する前に、私自身が納得しなければ営業に入れないし、その機種を把握できた時に、初めて外回りでの営業に専念できたのです。 ですから、お客様に説明する時も自信を持って、お勧めできたのです。 そんな新機種の営業は誰か他の人達がするでしょう~? 私達は、まだ新入社員でしょ。 と軽く否定していた私だったけど、内心は(それもアリかなァ…)なんて思っていました。 理由は、今、販売している機種の営業成績が、かなりの上位に入っているからです。 自分で言うのも何ですが新人の中で、私は有望視され、表彰されたりもしていました。 そんな訳で新機種の営業は、実績のある人達の1員として[選ばれる]と~。 それに新機種に対しての興味もありました。 その予感は的中しました。 居酒屋で飲食の中で雑談が的中したのです。 それはそれとして、その居酒屋で食事会をしている時に、偶然にもある人に会ったのです。 その人は会社の機械を設置したり、修理や配線を担当している、子会社の技師で、木下さんでした。 私もよく木下さんに、設置とか依頼した事があり、この食事会の仲間達ともよく知っている間柄です。 木下さんは中年でも、私達には、かなりの人気者でした。 お酒は滅法強くて、カラオケが好きなおじさんです。 その居酒屋でおじさんも交えて皆で盛り上がりました。
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