1話ー亜麻色の髪の乙女

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志朗side 泣き声が聞こえた先に行ってみると、一人の女の子が泣きながら、川の中で何かを探しているようだった。 どうやら、サブイベントに介入したっぽい。間違いなく檸檬とヒナのイヤリング一緒に探すイベントですね。 どうやらまだヒナはまだ来ていないようだ。あんまり原作介入はしたくないのだが、檸檬が泣いている姿は見たくない。彼女は笑っている姿が一番の花なのだ。 「ー大丈夫か?」 声をかけると檸檬は振り返った。その顔は涙に濡れて、目は赤くなっていた。 多分、十歳だったと思うが、もう凄まじい美少女です。ハッキリ行って自分には眩しいです。泣いていてコレなのだから、笑顔なら言うこと無いだろう。 「ひぐっ……、えっぐっ……。」 「どうしたんだ?」 理由は知っているが一応聞くと、予想どうりイヤリングをおとしたようだ。 「じゃあ、一緒に探そう。」 ビックリしたように顔を上げる檸檬。 「…いいの……?。」 「うん。」 「…どうして…?」 「理由だけ聞いてサヨナラと言うわけにはいかないし。困っている女の子をほっとくのは嫌だからかな。」 「………………。」 沈黙する檸檬。そして。 「…ありがとう。」 今度は悲しみではなく、喜びの涙が目に溢れた。 それからは檸檬と一緒に探している所にヒナも合流し、無事にイヤリングを見つける事ができた。 ヒナが「お前だれ?」と言っていたが、俺的にはお前女か?と言いたい。どうやったら、このがきんちょがあんな美少女になるのか解らない。生命の神秘だよ!たぶん…。 そして別れ際に檸檬に友達になろうと言ったら、また泣き出した。相当嬉しかったのだろう。今回のことも友達欲しいがばかりに起こったことだし。 しばらくして泣き止んだ檸檬が、一返事で了承したので、さようならを言ってわかれた。 後にこれが「紫狼の志朗」と「銀狼の檸檬」との最初の出会いとなった。 「やべっ!名前言うの忘れた……。」
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