隠し事はいつかはバレる。

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「いきなり立ち上がって少しビックリしたけど、怖くはないよ。………………だって。」 檸檬は言葉を区切り。 そして、 ボフン! 「わたしだって、おんなじ狼なんだよ♪制服が破れるから全身は無理だけど…、ほら!わたしだって。」 妙な音を立てて、檸檬に銀色の犬耳と尻尾が生えた。 グフッ! 俺は吹いてしまった。面白かった訳じゃない。いろいろヤバいのだ。 想像して頂きたい。超絶美少女ハーフ(ハーフと言う言い方は正しい言い方では有りません)の制服姿の子が犬耳と尻尾を生やしている姿を!(差し絵を参照) しかもその耳と尻尾がピコピコうごいているのだ。 ヤバい何この可愛い生き物!萌死ぬ!と思っても仕方ないだろ。一番ヤバいのは尻尾が動くことで、スカートの中が見えそうなことだろうけれど。 「志郎くん♪」 ダキッ そんな無敵容姿で俺の腹に突撃し抱きつく檸檬。幸せそうな顔で毛皮に頬ずりし始める。 あーあ、原作破壊とかなるべくしたくなかったけど。 そう思いながら、腹に抱きつく檸檬をみる。アホ毛がピコピコ動いている様子は癒される。 こんな檸檬と一緒に過ごせる物語も悪くない。 ゆっくりと空を見上げる。 月はなかったが、風が木々を優しく揺らした。
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