誤算!崩れ始める原作。

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(来やがった…。ついに来やがった…。諏訪部の生け贄一族『穂高深祈』が…。) もし原作どうり事が進なら、深祈姉が来た時点で甲賀のバカ忍者が変な宗教まがいな事をやってから『三郎』を起動させるのは時間の問題だ。 一度は三郎を起動する前から木っ端微塵に破壊することも考えたが、流石は宵見里の最終自動殺戮人形。保管場所さえ突き止めることは出来なかった。 まあ…、だいたいめぼしい場所は付けていたので、山ごと焼き払って良かったなら過電粒子砲も撃てたんだが…、 やっぱり無理だよな~。 「大丈夫、志郎くん…?」 心配そうに覗き込んでくる檸檬だが、俺の心配より落ちた弁当の心配をして欲しい。茂みの中から猫が狙ってるぞ! 「あー、大丈夫だ。深祈さんがここの教師に成ったって聞いて驚いただけだ。まさかーーあの人が来るとはな…。」 「深祈姉ね…。よくわたしたちに紫狼くんの事話してくれたよ。『あの子は、悪い子じゃない。』てね。大人はみんな信じてなかったけどね…。紫狼討伐の案が出た時も真っ先に反対したのも深祈姉だもん。」 そう一端話を切って、檸檬は俺から視線を外して前を向いた。 「『また会いたい』ってさ………。会って自分を助けてくれたあの子にお礼が言いたいらしいよ。」 檸檬は視線をこちらに戻し微笑む。 会いたいか…。この俺(紫狼)にねえ~。
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