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それからしばらく、二体を動かすのに慣れるために訓練をした後、俺はアリスと紅茶を飲みながらチェスに興じていた。
「チェック(王手の意)ね。」
「チェックメイト(手詰まりの意)だ。」
俺もチェス等の頭を使うゲームは得意としていたが、アリスがそれのさらに上を行っていた。
「流石、弾幕はブレインと言うだけはある。」
「ふふっ、ありがとう。もう一度やる?」
「遠慮しておくよ。」
そんな優雅なティータイムは賑やかな訪問者によって中断される。
「アリス!遊びに来たぜ!」
箒に乗って窓を打ち破ってくる白黒の少女。
「彼女が霧雨魔理沙か?」
「そうよ。魔理沙!ちゃんと玄関から入ってって言ってるでしょ!」
噂には聞いていたがこれほどとは、苦笑を浮かべざるをえない。
「窓を打ち破って入るのに意味があるのさ。」
意味のわからない理由を述べながら、俺が飲んでいた紅茶を一気に飲み干す。
「やれやれ、想像以上に騒がしい人だ。」
ここにきてようやく俺の存在に気づく魔理沙。
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