出逢い

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私はバスを見送った 「乗らなくてよかったの?」 後ろを振り向くと 彼はまだバス停の 横にいた 「うん、いいの」 「これから時間ある?」 「えっ?」 もうすぐ暗くなる でも家に帰るより 彼といたほうが…… 私は頷いた 「じゃあ、いこ」 彼は歩き出した 私はその後ろに ついていく 「俺の悩みさ、 聞いてくれる?」 彼は後ろも見ず、 しゃべりはじめた 「俺ね、サッカー 大好きなんだ。 それでクラブチームに 入ってるんだけど... コーチにさ、 サッカーやめろって 言われたんだ。 俺には才能 無いんだって... レギュラーにも 入れない てか、補欠にさえ なれないんだ。 だっせぇよな」 彼の声が少し 震えてるような 気がした
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