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私はなぜか
必死になっていた
これ以上
彼の悲しい顔を
見ていたくなかった
「ありがとう」
彼は月を見つめながら
いった
「話せるなら、
話聞くよ??」
彼はまだ月を
見ている
あんなこと
言いたくなかった
でもあなただから..
違う
誰かに
受けとめて
ほしかった
「親とね、ケンカ
しちゃってさ...」
「そっか」
「私はうまれてきちゃ
いけなかったんだ。
おかあさんは
私のこといらない
って思ってる。
もう...」
「そんなことない」
私の言葉をさえぎって
彼はしゃべり始めた
「うまれてきちゃ
いけないなんて
誰が決めたの?
この世界のなかで
出会える人なんて
限りなく
少なくてさ、
でもそのなかで
家族になれたんだぜ?
超すごいことじゃん。
誰だってなぁ、
うまれてきちゃ
いけないなんて
決めらんねぇんだ。
絶対そんなの
本心じゃね~よ。」
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