告白

2/12
前へ
/53ページ
次へ
「あのさ、連絡先教えて」 貴矢くんは頭を くしゃくしゃしながら 顔をそむけた 「うん、もちろん」 私は携帯をだした 貴矢くんのメアド… 「soccer」からはじまってる そんなちいさなことも なんだか可愛く思える 「じゃ、今日メール送る」 貴矢くんはそう言って 帰っていった 彼は足取り軽そうに 走っていった そんな彼の背中を 見ていた... 見守っていたかった その時、彼が急に 振り向いた 「俺、サッカー続ける!!! 香菜美ちゃんのおかげだよ~!!!」 えっ? 「ばーか、近所迷惑だよ」 急に照れくさくなって 小さくつぶやいた でも嬉しくて笑顔になる... 彼の顔は暗くて よく見えなかったけど きっと笑っていてくれたかな 彼は走って帰った サッカー続けるんだね 彼は私の背中を押してくれた 私はあなたの背中を 押すことができたのかな 私は彼に 「「人の名前大きな声で よばないでよ、恥ずかしいな」」 とメールを送った 本当は「「うれしかった」」 って言いたかったけど なぜか指はこんな言葉しか うてない。 照れ隠しってやつかな? でも彼からメールは こなかった……
/53ページ

最初のコメントを投稿しよう!

77人が本棚に入れています
本棚に追加