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「あのさ、連絡先教えて」
貴矢くんは頭を
くしゃくしゃしながら
顔をそむけた
「うん、もちろん」
私は携帯をだした
貴矢くんのメアド…
「soccer」からはじまってる
そんなちいさなことも
なんだか可愛く思える
「じゃ、今日メール送る」
貴矢くんはそう言って
帰っていった
彼は足取り軽そうに
走っていった
そんな彼の背中を
見ていた...
見守っていたかった
その時、彼が急に
振り向いた
「俺、サッカー続ける!!!
香菜美ちゃんのおかげだよ~!!!」
えっ?
「ばーか、近所迷惑だよ」
急に照れくさくなって
小さくつぶやいた
でも嬉しくて笑顔になる...
彼の顔は暗くて
よく見えなかったけど
きっと笑っていてくれたかな
彼は走って帰った
サッカー続けるんだね
彼は私の背中を押してくれた
私はあなたの背中を
押すことができたのかな
私は彼に
「「人の名前大きな声で
よばないでよ、恥ずかしいな」」
とメールを送った
本当は「「うれしかった」」
って言いたかったけど
なぜか指はこんな言葉しか
うてない。
照れ隠しってやつかな?
でも彼からメールは
こなかった……
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