長女は高校2年生

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「お父さんっ!私の制服どこやったの!?」 「…さなえ、なぜ真っ先に父さんを疑うんだ。しかも確定してるよな。あきらかに犯人扱いだよな。」 さなえが爽やかに起きたら壁に掛けてある制服一式がなくなっていた。 「父さんを疑うなんて…」 「だまれぇ!このロリコンじじぃー!ついに娘の服にまで手だしたか!」 さなえの声に佐藤家の長男、孝志が起きたらしい。 「さなえうるせーよ。朝からぎょーぎょー叫ぶなー」 まだ眠そうだ。 「ぎょーぎょーって何!虫!?っていうかお兄ちゃん!なんて格好してんの!?」 昨日はパジャマ姿だった孝志だったが、今はスクール水着を着ている。 頭にはゴーグル。 「おぉ!どおりで寒いと思った」 「普通気付くだろうがぁぁ!泳ぐ気まんまんか!そんなことより私の制服はどこいったの!?」 さなえは兄の服装よりも自分の制服の方が何百倍も大切だ。 「あら~さなえちゃ~ん。どうしたのぉ?」 「お母さぁーん!火が出てるフライパン持ってこっちこないでぇ~」 フライパンの中身はウインナーと卵だったものだ。 「制服がなくなったのー!」 「せいふくぅ?あぁ~!それならママの部屋よぉ。どぉ~しても着たくなっちゃって~」 「…はぁ!?」 「着たあとに写真撮ってみたのぉ!ほらぁ!」 ピンクのフリルがいっぱい付いてるエプロンから写真を一枚取り出してさなえに見せた。 「お、お母さん…」 さなえはがっくりとうなだれた。 写真の中の人物は、今どきの女子高生にしか見えなかった――
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