送別会

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だから、それでいい結果が出たから、おめでとうって、言ったんだよ。 とか、俺は頭の中で言いたいことを簡潔にまとめていた。 「とにかく、頑張れよ。」 短い単語しか、口にして言えないけど。 赤西の無言の視線を感じる。 俺はグラスに目を落としていた。 「体調とか、なんか、あっちに住むってなれば、保険とかちゃんとしなきゃ駄目だし・・」 って、そんなこと言われなくても、俺より分かってるんだ、こいつは。 何言ってんだ、いまさら兄貴面して。 「うん、モチベーション下がんねーように気ぃつけるわ。 保険とかは事務所が勝手に入れてっから、今んとこそのまんまみてーだけど」 「へぇ…」 赤西は、そのほかの事も淡々と俺に話してくれた。
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