龍を纏う者

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あれから数十年。 レミリアの魔法はかなりの腕前になった。 結界も自分で張り直し、収納の魔術も問題なく使えるようになり、応用まで扱えるようになった。 ちなみに、あの時使った神代の武具の槍は、レミリアが契約したためパチュリーから譲り受けた。 グングニルという名で、投げることでも力を発揮するそうだ。 しかし、さすがは神代の武器。消費する魔力が多すぎる。 切り札はやはり切り札、と言うことだろうか。 取り敢えず、パチュリーの出した使い魔のおかげで生活は安定している。 ただ、戦闘が得意というわけではないため、館を襲いに来る輩を排除するのは未だに自分の役目だ。 真昼に安眠妨害された日には迷いなく神槍を使い、入り戸ごと粉砕してしまう。 門番が欲しい… しかし、それを担える程の実力を持つ者は少ない。 さらに、館の主の睡眠中に門番をして貰うのだ。 信頼できる相手が好ましい。 しかしそう良い物件は転がってはいないものだ。 まあ、いずれは出会えるだろう。 そんな運命の糸の端を感じるのだ。 そう信じて日々が流れていく。
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