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時計の長針の進む音が部屋に響いている。
開け放たれた大きな窓からは暖かい日差しと、春の心地よい風が部屋に入ってくる。
部屋には、長机を二つ並べて上から見ると正方形になるように置いてあり、周りにパイプ椅子を設置している。何かの作業をする場所だろうか。
ポットやテレビ、ソファー、黒板、床には雑誌のチラシや紙くず、漫画が散らばっていたり、何かの黒い切れ端が落ちている。
まずここで思うこと。
ここどこだ?
オレは山下 満。
16歳、性別は男。バスケを愛するバスケットマンであり普通の高校生。
そこでもうひとつ。そんなオレが何故、鎖に繋がれて、涙を散らしているのだろうか。この涙でそろそろプールできるんじゃない?
人は常に社会という名の鎖に繋がれている。だけどまさか抽象的ではなくリアルで鎖に繋がれる時が来るとは。
何これ、オレ、ショッカーの手術受けちゃう感じでしょうか?
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