拉致されたバスケェットメーン

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良く見れば、足には手錠があり、壁と繋がれている。しばらく沈黙の時間が続く。暇だし歌って待つことにした。 世界が終わるまではぁぁぁあぁ!! 離れるぅぅことをもなぁい!! そぉ願っていたぁ!! いくぅせんの夜ぅぅわぁぁぁァァァあぁぁああぐすん…ぐすん。 むなしぃ。投げ捨てられた空き缶の気分です。 しばらくして。 ――ガラガラ 両開きの扉が開き誰かが恐る恐る入ってきた。 「あのー……。漫研の部室はここですか? 」 高校生では珍しいツインテールな髪型の小柄な女の子が入ってきた。 だがツインテールがとても良く似合っている。可愛らしい顔立ち。 ふわっとした上品さと物腰の柔らかさ。お嬢様みたいだ。 そんな女の子が明らかにオレを見て脅えてる。そして、恐る恐るオレに聞いてくる。 「……や、趣味……ですか? 」 「違ぁぁァッあぁぅう!!」 「だ、大丈夫ですよ。 人にはそれぞれの趣味や趣向がありますし……鎖がお好きなんですね?」 何故、顔を赤らめる…。 「拉致されたんだって! だから鎖を解いてもらえないかな?いや、待って待って帰らないで!!」 慌てて出ていこうとする女の子を俺は止める。みっともないくらいに必死に。 いや、だってこのチャンスを逃したら俺はいつまで経ってもバスケ部に入れない。 「や、ごめんなさい。早とちりしてしまいました」 必死さが伝わって何よりです。 女の子は少し笑いながら、オレに軟らかな物腰で謝ってくる。 「誤解が解けて良かったよ。 できれば縄をほどいてくれない?」 「はい。分かりました」 女の子が近づいてくる。
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