17.それぞれの日常

3/47
7826人が本棚に入れています
本棚に追加
/800ページ
それからお開き。 亮介と公園でポーッとしてる。 私も亮介も無言のままこの公園に入ってベンチに座ったの。 「渉がフランスか…」 ポツリと呟く亮介。 今更だけどたまにカッコイイ顔になる。 普段が不細工って訳じゃなくて、なんだか、ふとした時にキリッとするから、それが何か……もういいや。 「凄いね、一人でずっと先に行ったって」 「おう、何か応援したいって気持ちと、寂しい気持ちがある。ずっと3人一緒だと思ってたからさ」 「……そうだね。1年って言っても高校の1年って本当に短いからね」 悲しい顔で笑う亮介。私は無意識に手を握ってた。 何か私悲しい顔に弱いのかな。
/800ページ

最初のコメントを投稿しよう!