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こんにちは、楓です。
渉がゲートをくぐってから数分。
皆『ついにか…』とため息を吐きました。
それと同時に、水樹の目から涙が零れた。
私しか見てなかったみいたいで、皆は皆で話している。
色んな思いがあるに違いない。
我慢も一杯したんだと思う。
水樹は強いね。
「水樹、今は渉いないけど……私達はいるからね」
「っ……楓」
振り返る水樹の目には先ほどの涙はもう無い。
それでも、私は言いたかった。
この言葉で水樹の気が和らいだりはしないと思う。
だけど、言いたかった。
「…うむ。そうだな、皆がいるな……ありがとう、楓」
水樹は私にそう言って笑顔を見せてくれた。
良かった、笑ってくれて。
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