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エリはタカシの頭を自分の胸に押し当て囁いた
「大丈夫だよ…」
「……うっ…えふっ……」
タカシは声を押し殺して泣いた
何分の時が流れただろうか、暫くしてエリが口を開けた
「タカシ?風邪引いちゃうからそろそろ帰ろっか?」
優しく微笑みタカシを離した
「あ、ゴメン、帰ろっか」
タカシは慌てて顔を拭き、歩き出した
2人言葉を交わす事なく家に着いた
「き、今日泊まっていく?」
タカシがそわそわしながらエリを誘った
「ううん、今日はオジサンの家に行かなきゃダメなの…ゴメンね」
エリは申し訳無さそうに断った
「そっかぁ、なんか…ゴメン」
「もう!なんでタカシが謝るのよ!タカシ謝り過ぎだよ!」
「ゴ、ゴメン……あ」
タカシはテンパった
「もう!……うふふっ、それじゃまたね♪」
エリは頬を膨らましてテンパるタカシをからかい微笑みながら手を振り帰って行った
「う、うん…またね」
(…泊まって行けよ!って強引に言えたらなぁ…はぁ)ボソッ
タカシは呟き、寂しげにエリを見送った
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