Case1

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そしてココにも被験者が1人… 狭くもなく広くもなく、椅子以外何も無い真っ白い部屋に警備服を来た男が誰かを監視をする様に立っていた そして目の前には小学校3年生 年齢9歳程の少女が椅子に座っている 少女は小刻みに震えながら 「…絶…に押さない、パパ‥ママに逢うま‥絶対に押さない」 と何度も呟き手にはスイッチを握りしめていた プルル…プルル…ガチャッ 部屋に設置されている内線電話を警備員が取った 「はい……はい…わかりました、お伝えします」 ガチャッ 警備員は少女に近づき告げた 「たった今、君の母親、父親の死亡が確認された」 「……」 それを聞いた少女の震えは止まり、顔から表情が消えた そして… (カチッ) …ドサッ 少女は椅子から崩れ落ちるように倒れた。 突然室内のスピーカーから ビー ビー ビー‥ 被験者No704タカダ チカコの心肺停止が確認されました、沢田タケシ君お疲れ様です、着替えた後、局長室まで来て下さい (ガチャッ) 「…お疲れ‥様でした」 更衣室で着替えを済ませて局長室へ向かった (コンコン) 「失礼します」 (ガチャッ) 2度ノックをした後、扉を開けた 「やぁ沢田君、お疲れ様、No704は早かったねぇ~まだコッチに来て3日だったっけ?前の施設では90日押さなかったって聞いて少し期待してたんだけどねぇ~…やっぱりあの年位の子には両親の死ってのが一番効くのかなぁ?ん?」 局長は機嫌が良さそうな感じで話して来た 「タカダ チカコです」 「ん?…あぁ、そっだったね♪ゴメンゴメン、それで沢田君はどう思うかね?」 局長は悪びれた感じも無く話を続けた 「何がでしょうか?」 「だから~あの年位の子には両親の死が一番効くのかなって事だよ、だって90日押さなかった子が両親の死を知った途端に押したんだよ?しかも3日で」 そう言いながら局長は指を3本立てて言って来た 「恐らく生きる支え、目標を無くした事による失意や絶望感からでは無いでしょうか?」 タカシは冷静に答えた
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