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「さて…と」
風は3Bの鉛筆を手に取りすらすらと細く長い指を動かし真っ白な画用紙に色をつける
何も描かれていなかった画用紙にはみるみるうちに絵が描かれていく
そこに描かれているのは
「蓮きゅん
すごく綺麗だ…でも蓮きゅんがモデルやってくれれば…
妄想。いや、想像じゃあなぁ
リアルじゃない」
風はそう言い自分の絵をもの足りなさそうに見つめる
風はデッサンの力も充分なものだ
基礎力、想像力共に優れている
次の総合文化祭まであと半年
風は蓮の人物画を油絵で描いて出品する予定だ
「半年で油絵かぁ
間に合うかなぁ―全く蓮きゅん照れ屋さんだからなぁ」
いや。風君キミはむしろ嫌われているよwww
「…どうすれば君が手に入る?」
風は遠い目で窓の外を眺めてふぅっと溜め息をついた
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