穏やかなる『緑』の原で

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私は少し苦笑して、未だ完成しない、黄色と茜色に染まった蒼い海が描かれた絵を彼に見せてみた。 「それが、お前が描く最後の絵なのか」 彼は軽く云うと、おおそうだ、と黒いジャージのポケットから一枚の写真を取り出す。 「ここからそう遠くない場所らしいんだが、行ってみないか?」
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