穏やかなる『緑』の原で

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「あんたもよく知ってるオッサンに案内頼まれたただのガキだよ。駄賃は安いしよ、どうしょうもねえぜ」 どうやら彼はあの男に雇われた案内人の様だ。 あんなに無骨で乱暴そうな男だというのに、手際は随分と良い事が不思議ではあるが、人は見掛けに拠らぬという。 「あの男はきっと子供の面倒見がいいのだろうな」 私は少しふて腐れた様に笑った。
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