Prologue

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茶色い軽くパーマのかかったクリクリの細い髪の毛を、そっと指先で弄ぶ 貴方は私の横でスヤスヤと眠っている。 綺麗な顔 出会った頃はまだ幼く可愛かったのに最近は時々男を感じさせる。 私は髪を弄ぶ指先を止め ゆっくりと起き上がる 「ん…」 「ゴメン起こした?」 「今何時?」 「2時だよ」 「帰るの?」 「うん、明日仕事だし」 「そっか…送って行けなくてゴメン」 「大丈夫、このまま寝てて」 私は身支度を整え 部屋を後にする。 次の約束なんてない もしかしたらこれで最後かも知れない。 私達の間には確かなものなんて何一つ存在しない。
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