428人が本棚に入れています
本棚に追加
/560ページ
茶色い軽くパーマのかかったクリクリの細い髪の毛を、そっと指先で弄ぶ
貴方は私の横でスヤスヤと眠っている。
綺麗な顔
出会った頃はまだ幼く可愛かったのに最近は時々男を感じさせる。
私は髪を弄ぶ指先を止め
ゆっくりと起き上がる
「ん…」
「ゴメン起こした?」
「今何時?」
「2時だよ」
「帰るの?」
「うん、明日仕事だし」
「そっか…送って行けなくてゴメン」
「大丈夫、このまま寝てて」
私は身支度を整え
部屋を後にする。
次の約束なんてない
もしかしたらこれで最後かも知れない。
私達の間には確かなものなんて何一つ存在しない。
最初のコメントを投稿しよう!