191人が本棚に入れています
本棚に追加
アキラ
「つ、次、リリィ・ステークス」
笑顔のままのマルスに軽い恐怖を感じながらも教師とし授業を続けなくてはならないのでリリィに声をかける。
リリィはこくりと無言で頷けば魔法陣の上に立つ。
リリィ
「…リリィ・ステークス。 …力……求む…」
リリィの声に反応し魔法陣からの光が収まれば茶色の大きなドラゴンが居た。
ドラゴンは小さく唸りながらもリリィを見下ろす。
アース
【俺を呼んだのは貴様か】
リリィ
「そう……契約…」
アース
【生憎、弱い奴に興味はねぇ。 他を呼び出しな、お嬢ちゃん】
リリィ
「…嫌……契約して」
ドラゴンの威圧感に耐えているのか眉をひそめながらもしっかりとドラゴンを見上げるリリィ。
アース
【俺が怖くねぇのか?】
リリィ
「…怖い……けど、ガイアの為…」
リリィの瞳を見つめ小さな笑い声を漏らせばバサッと翼を広げる。
リリィの小さな身体は少しビクつくも強い視線のままドラゴンを見つめた。
アース
【…いいだろう。 俺はアース、主人の力になろう。 だが、主人が闇に進めばその身体は俺が貰う】
数分間見つめ合いアースが出した言葉にリリィは小さく頷き、アースに魔力を与える。
アース
【では、用がある時は呼べ】
リリィの許可をもらえばアースはその場から消える。
アースの威圧感に耐えていたからかアースが居なくなればリリィは腰を抜かしてしまったのかその場に座り込む。
最初のコメントを投稿しよう!